この季節になるとまた読んでしまう。
　
　「僕」と「鼠」(「僕」の友人)との不思議でかなしい物語。舞台は北海道の北部、季節は秋から初冬。
　ま、どうでもいいんだけど、僕は学生時代、この物語に出てくる様なところ(北海道の北部)でひとり、植物の調査をしていた。そのころ感じた風をこの物語からは感じる。

　秋から冬に変わる頃の冷たい風。
　吹き付ける風。
　その風に舞うダケカンバの枯れ葉。

　この物語に出てくる「鼠」の別荘は、ある種理想の世界だなぁ。
　
　ただの現実逃避か？

　そして札幌で僕は「いるかホテル」を探す。